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実家を売る手順と期間、仲介手数料の上限

相続した実家を売る流れを、遺産分割、相続登記、査定、媒介契約、売買契約、引渡しの順に、それぞれにかかる期間と費用とあわせて説明します。媒介契約の3つの種類の違いと、仲介手数料の上限の計算も載せています。

全体の流れと期間

実家の売却は、大きく2つの段階に分かれます。前半は相続人の間で名義を整える段階、後半は買主を探して引き渡す段階です。

段階 内容 期間の目安
1 遺産分割 誰が相続するか、売却代金をどう分けるかを決め、遺産分割協議書を作る 1〜3か月(揉めれば年単位)
2 相続登記 戸籍を集め、法務局に所有権移転登記を申請する 1〜2か月
3 査定 不動産会社に価格の査定を依頼する 1〜2週間
4 媒介契約 売却を依頼する不動産会社と契約する 契約当日
5 販売活動 内見対応、価格の調整 1〜6か月
6 売買契約 買主と契約し、手付金を受け取る 契約当日
7 引渡し 残代金の受領と同時に所有権移転登記をする 契約から1〜2か月
8 確定申告 売った翌年の2月16日から3月15日

期間の目安は私の経験に基づく幅で、立地と価格設定で大きく変わります。順調に進んでも、相続開始から引渡しまで半年から1年は見ておく必要があります。

遺産分割と登記

売る前に名義を一人か共有に整えます。相続人が複数いる場合、換価分割といって、代表者一人の名義にして売り、代金を分ける方法がよく使われます。遺産分割協議書に換価分割である旨と分配割合を書いておくと、代金を分けたときに贈与と扱われにくくなります。この書き方は税理士か司法書士に確認してください。

登記は相続登記の義務化で説明したとおり、3年以内の義務ですが、売却の場合は買主が決まる前に終えておかないと契約に進めません。登録免許税は固定資産税評価額の0.4%です。

査定と媒介契約

査定は複数の会社に依頼し、価格の根拠を聞いてください。高い査定額を出した会社が高く売ってくれるわけではなく、周辺の成約事例と比べて説明ができる会社を選びます。当サイトは不動産会社の紹介や査定の仲介は行いません。

媒介契約は宅地建物取引業法で3種類に分かれています。

一般媒介 専任媒介 専属専任媒介
複数の会社に依頼 できる できない できない
自分で見つけた買主と直接契約 できる できる できない
有効期間 法律上の上限なし 3か月以内 3か月以内
指定流通機構(レインズ)への登録 任意 義務 義務
業務処理状況の報告 任意 2週間に1回以上 1週間に1回以上

遠方の実家で、自分で買主を探す見込みがないなら、専任媒介で1社に任せ、3か月で動きがなければ会社を変える、という進め方が分かりやすいです。媒介契約を結ぶと、不動産会社は契約内容を書いた書面を交付する義務があります。

仲介手数料の上限

売買の媒介で不動産会社が売主から受け取れる報酬の上限は、国土交通省の告示で決まっています。売買価格を区分して、200万円以下の部分は5.5%、200万円超400万円以下の部分は4.4%、400万円超の部分は3.3%(いずれも消費税込み)です。400万円超の物件は「売買価格 × 3.3% + 6万6,000円」の速算式で同じ額になります。2,000万円で売れた実家なら、上限は72万6,000円です。

2024年7月1日からは、売買価格800万円以下の物件(低廉な空家等)について、調査費用などを勘案して33万円(消費税込み)まで受け取れる特例があります。500万円の実家なら、本来の上限は23万1,000円ですが、33万円までの請求が認められます。あらかじめ依頼者に説明と合意が必要とされている額なので、媒介契約の前に金額を確認してください。

計算は仲介手数料シミュレーター(sumai-51.com)でできます。

売買契約から引渡しまで

売買契約では、手付金(売買価格の5〜10%が多い)を受け取り、契約不適合責任の範囲、引渡し日、残置物の扱いを決めます。相続した実家で注意するのは残置物です。家財を残したまま引き渡す条件にするか、売主が処分するかで、費用が数十万円変わります。

引渡し日に、買主から残代金を受け取り、司法書士が所有権移転登記を申請します。この日までに、固定資産税の日割り精算、鍵の引渡し、境界の確認を済ませます。境界が不明な土地は、測量と境界確定に数か月かかることがあるので、査定の段階で確認しておきます。

売却の翌年に確定申告をします。相続空き家の3,000万円特別控除や取得費加算を使う場合は、申告が要件です。手取りの概算は売却手取りシミュレーターで出し、税額は税務署か税理士で確定してください。

計算に使えるツール

出典

最終更新: 2026-10-24