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実家の解体費用の目安と補助金、解体後の税金

相続した実家を解体する前に知っておく費用の内訳を、構造別の傾向、見積もりに入りにくい付帯工事、自治体の解体補助の仕組み、解体後に上がる固定資産税と滅失登記の順に説明します。解体して売る場合の特例にも触れます。

解体を選ぶ場面

解体は、売れず貸せない家の消去法で出てくる選択です。もう一つ、古い家を壊して土地として売る、という積極的な場面もあります。買主が家の解体費を値引きとして求めてくるなら、売主が先に壊して更地で売る方が高く売れることがあります。

どちらの場面でも、解体費そのものより、解体後に何年土地を持つかで総額が変わります。解体費が150万円でも、更地を5年持てば、特例が外れた固定資産税がその上に乗ります。

構造別の費用の傾向

解体費は、構造、延床面積、立地条件の3つで決まります。構造は木造が最も安く、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の順に高くなります。コンクリートは砕く手間と処分費が木材より大きいためです。

同じ木造でも、次の条件で金額が変わります。

解体費の全国平均を示す公的な統計はなく、業者の見積もりが唯一の根拠です。見積もりは2社以上から取り、内訳(本体工事、付帯工事、廃棄物処分、養生、諸経費)が分かれているものを比べてください。概算は解体費シミュレーターで出せます。

付帯工事

見積もりで抜けやすく、後から追加になりやすい項目です。

残置物は、解体前に自分で分別して処分すれば減らせます。自治体の粗大ごみ収集を使えば、業者に頼むより安く済みます。

自治体の解体補助

国土交通省の空き家対策総合支援事業(令和7年度当初予算59億円)が、市区町村の空き家除却の財源になっています。この事業では、空き家の所有者が除却する場合、国が5分の2、市区町村が5分の2を負担する枠組みが示されています。ただし、所有者が受け取る補助金は各市区町村が条例や要綱で定めた制度を通じて支給され、上限額と条件は自治体ごとにまったく違います。

申請で共通して注意するのは次の点です。

実家がある市区町村のサイトで「空き家 解体 補助」と調べるか、空き家対策の担当課に電話して確認してください。補助が出る家は、特定空家に近い状態の家が中心で、普通に管理されてきた家は対象外のことも多いです。

解体後の固定資産税と登記

建物を壊すと、土地の固定資産税の住宅用地の特例(200㎡以下の部分は課税標準が6分の1)が外れます。固定資産税は毎年1月1日時点の状況で課税されるので、年内に壊すと翌年度から特例なしの税額になります。評価額1,800万円の150㎡の土地なら、年4万2,000円が25万2,000円になる計算です。年末に壊すか年明けに壊すかで、1年分の差が出ます。

建物を壊したら、滅失の日から1か月以内に法務局へ建物滅失登記を申請する義務があります。解体業者が発行する取壊し証明書を添付します。この登記をしないと、登記簿上は建物が残ったままになり、土地を売るときに支障が出ます。

解体して売る場合の特例

昭和56年5月31日以前に建てられた実家を相続し、取り壊して土地を売る場合、要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を引ける相続空き家の特例が使えます。令和6年1月1日以後の譲渡では、売った後に買主が翌年2月15日までに取り壊す場合も対象になったので、売主が解体費を負担せずに済む売り方もあります。要件は相続空き家の3,000万円特別控除で確認してください。

解体費は譲渡費用として譲渡所得から引けます。領収書を残しておいてください。解体して売った場合の手取りは売却手取りシミュレーターで概算できます。

計算に使えるツール

出典

最終更新: 2026-10-24